ス ギ
ヒノキとともに昔から植林されてきた木。
樹皮は赤みを帯びた茶色で縦に裂けて剥がれる。
幹の中心部分に耐朽性の高い物質が含まれていて、色が赤いため「赤身」と呼ばれている。
「赤身」は水に強く、風呂や外回りなどにも使われる。
樹脂の少ない部分は「白太」と呼ばれている。
「白太」は湿気を吸いやすく調湿作用がある。押入れなどに使われる。
入手や加工がしやすいので、建築にはもちろん、家具・彫刻・工芸・樽・桶・船・下駄・割り箸など非常に広い用途をもっている。
また樹皮を屋根に用いたり、葉を線香にしたりもする。

ヒノキ
日本固有の木材。
樹皮はやや赤っぽくスギに良く似ている。
心材は淡い紅色。
美しい光沢があり特有の芳香がある。
ある程度の堅さがあり、加工しやすい。
狂いにくい、耐朽性が高い、長年強度が落ちないなど、世界最良の針葉樹材といわれている。
古くから神社仏閣・宮殿建設の建築材として用いられた。
芳香成分には気分を落ち着かせる効果や抗菌効果がある。
ヒノキ風呂は定評があるが、耐水性はそれほどよくない。
よくメンテナンスをし、できるだけ乾燥させるようにする必要がある。
樹皮で「檜皮葺き」という、伝統的な屋根造作がある。

ベイマツ
米国やカナダの太平洋岸に分布する針葉樹。
明治時代より輸入され、輸入北米材の最大量を占めている。
心材は白、赤、黄色味を帯びたもの等ある。
辺材は心材の淡い色となっている。
肌目は粗目。
そこそこ硬く耐久性や加工性が良い。
樹脂成分が多いが、寸法の狂いや変形が少ないとされている。
建築用途をはじめ、家具、合板など使われる範囲は広い。




その1
 森の香り 〜フィトンチッド〜
森林浴や、山でのハイキングは気持ちがいいですよね。
キレイな空気を胸一杯吸込むと、すっきりとして気持ちがリフレッシュできます。
実はコレ、森の木のおかげなのです。

森には、樹木が発散する化学物質(=フィトンチッド)がたくさん放出されています。。
この、科学物質は、植物が傷つけられた際に放出される優れた殺菌力を持つ揮発性物質で、「森の香り」の成分です。
ハイキングや森林浴をすることによってこの、フィトンチッドを体内に吸収すると、自律神経の安定、肝機能の改善、快適な睡眠を促すなどの効果が実験的に明らかになっています。

また、このフィトンチッドの効果は樹木から木材になっても続き、天然物質でもあるため副作用も心配なく安心です。
無垢の素材を使った住宅は森林浴などと同じように、森の香りと空気を楽しむことが出来ます。

健康的な住宅を造るのにも、木は大切な役割を果たしているのです。


その2
 森の香り2 〜フィトンチッド〜
森の香りの成分は、木材となった木になっても持続します。
では、木の種類による効果や作用の一部を紹介しましょう。

スギ
リラックス状態を作り血圧・血流量の低下が促がされる
ヒノキ・スギ
エンピツビャクシン
感覚刺激に作用し鎮静効果が促される
ツガ・ヒノキ・ネズコ材
疲労感を低減させる効果が得られる
ネヅコ・アスナロ・イブキ
タイワンヒノキ
強い抗菌作用を保有している
クリ・クルミ
イタヤカエデ
腐朽菌の害の抑制、虫からの食害を抑制する

このほかにも色々な効果や作用が確認されているようです。
新しく住宅を造る際に取り入れて考えてみるのも良いかもしれませんね。


その3
 木が持つさまざまな効果と作用
木や木を原料とする木材はさまざまな効果と作用を持っていることをその2でご紹介しました。
今回はその中でも、害虫や菌に対抗する効果や作用の一部を紹介します。

抗菌・抗カビ作用
ヒノキ、ヒバ、サワラ、ネズコ、タイヒ、ユーカリ
防蟻作用
ヒノキ、ヒバ、サワラ、コウヤマキ、イヌマキ、センダン
防ダニ作用
ヒノキ、ヒバ、サワラ、スギ、アカマツ、ベイヒバ、ベイスギ
防虫作用
クスノキ、センダン、ユーカリ
消臭作用
ヒバ、ヒノキなど

ヒノキやヒバが発散する芳香はダニの活動を抑える効果が確認されています。アレルギーの原因になるダニを寄せ付けず活動を抑制することにより、気管支喘息やアトピー性皮膚炎の原因を減らすことができます。
健康的な住宅を造るのにも木は一役買っているのですね。


その4
 木が持つさまざまな効果と作用2
その1、その2と木の素晴らしい効果と作用を紹介してきましたが、まだまだあるんです!
住宅を造るときに考えて置きたい内容もたくさん。
今回はちょっと見方を変えた木の効果や作用を抜き出してみました。

調湿作用
木は周囲の温度や湿度に合わせて空気中の水分を吸ったり、吐いたりして湿度の調整
をしています。
この、木の湿度調整により室内の湿度を平均的に保ち、心地よい空間を作り出します。
吸音効果
木材の床は室内の音を適度に吸収し音を和らげます。
コンクリートの床と違い、響きがやわらかくなるため心地よい音に変わるのです。
木のまな板で包丁を使う音が心地よく聞こえるのはこの吸音効果があるからかもしれま
せんね。
衝撃の緩和
木材で出来た床は”たわみ”を生じます。
この”たわみ”により普段の歩行や転倒した際などの衝撃を吸収し緩和します。
木の床は、膝や腰の負担の軽減にもなる身体に優しい床なのです。
紫外線の吸収
木材は紫外線をの反射が少ない素材です。
「雪目」など目に悪い影響を及ぼす紫外線の反射を木材が吸収し抑えます。
外光を室内で木材が受け、目に刺激の少ない優しい光に変えてくれます。 赤外線を大
きく反射=あたたかさ 保温
保温・断熱効果
紫外線の吸収とは逆に、木材は赤外線を大きく反射します。
この赤外線の反射により、人はあたたかさを感じます。
また木材は熱を伝えにくいという性質があり、木そのものが私たちの体温を急激に奪う
ことはありません。そのため冷えた木材を触っても冷たいと感じることなく、逆に徐々に
体温と同じぬくもりを感じられます。

このことから、木材の床は保温・断熱効果を兼ね備えた素材といえます。
リラックス効果
木材独特の色合いが持つ視覚効果とイメージによる心理的効果により、精神的なリラッ
クス感を得られるといわれています。木でできた住宅が落ち着くと感じるのはこのような
理由からなのです。

視覚的、心理的な効果や作用はありますが、木材には色々と私たちに良い性能があるようですね。


その5
 木の種類による特徴
私たちの周りには、さまざまな木が生えています。
紹介してきたとおり、色々な木があり色々な効果や作用がありました。
今回は木の種類による特徴を簡単に調べてみました。

スギ
水に強く香りが良い
肌触りが良い
香りがリラックス状態や血圧・血流量の低下を促す
ヒノキ
耐久性に優れ強度もある
光沢があり、香りも良い
年を重ねると色が変化し味が出てくる
感覚刺激に作用し鎮静効果を促す
ドドマツ
モミの一種であり、腐りにくい
壁などに利用される
ヒバ
強度と耐久性がある
抗菌性が高い
香りが虫や蚊を寄せ付けない
土台に使うとシロアリなどを寄せ付けないため、土台や水廻りに使用される
キリ
軽く、やわらかく、燃えにくい
寸法が狂いにくい
断熱性がある
マキ(コウヤマキ)
湿度に強く長持ちする
浴室用材に使用される
ナラ
硬くキズがつきにくい
黄色がかって木目がきれい
床材としてよく使用される
ケヤキ
強度、耐久性が高い
大黒柱などで利用される
モミ
肌触りが良く、あたたかみがある
硬くキズに強い
木目が良い
出入りが多い玄関の床や階段に使用される
クリ
水、キズに強い
熱が伝わりやすいため、床暖房の床などに良い
黄色実がかった色から、だんだんと深みのある褐色に変化する
サワラ
湿気、腐朽に強い
すっきりとした色合いで柔らかくあたたかみがある
床材、浴室、水廻りにも使用できる
外に面した塀にも使用できる
マツ
重硬感があり強度もある
建材として古くから使われてきた
ヤニが多く変形がおきやすい
良質なもの(国産)は手に入れるのが難しい

木によってさまざまな特徴があるのが分かりました。
色々な特徴や知識をもっていると住宅を建てるときの参考にもなりますね。

ここでは木に関する豆知識をご紹介しましたが、木に限らずきっとお家に関する豆知識もたくさんあると思います。
株式会社ケーワン では、皆様のお役に立てる情報をたくさんお届けしたいと考えています。
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